サンは産まれて半年の時に我が家へやって来た。
僕が16歳の冬。
もともと、ココアと呼ばれていたが、
僕からすると、どう見ても“サン”という感じだったので、
サンと呼ぶことに決めた。
落ち着きが無いのは、僕の躾が悪かったのだろうが、
僕はその無邪気さが好きだった。
いろいろと、言いたいことはあるのだが、
親バカさをひけらかすだけなので、控えておこう。
とにかく、僕にとっての事件は、
サンが、死んだ。
心不全で、最後は苦しそうだったという妹の報告。
そばに居てやれなかった。
とにかく走るのが好きな犬だった。
サンよ、
しかし今、君はその不自由な身体から飛び出して、
大空を駆けるがいい。
大海原を飛び越えて、
渡り鳥達を追いかけるがいい。
そばに居てあげられなくて、
ごめんね...
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